

8月。
2020/10:PHOTO
すず
8月。わたしの家は尋常じゃなく暑い。
マンションの上階であることも理由だと思う。
暑すぎて毎日のように嘆くわたしも、母も、この家の暑さに滅入っていた。
インスタであえて都民が都内のホテルに宿泊しているをみたことをきっかけに、ちょっとばかり現実を離れてみるのはどうだろうか?という提案を母親にした。
そこで、"今年の夏しか出来ない夏休み"をとろう、ということで、父親は特に乗り気ではなかったので、母親と女二人水入らず、都内でひっそり避暑をすることに。
トラベラーズノートを持って。
いつもの世界から離れることで、見えていなかったこと、だけど、この半年で自分が失っていたなにかを、少し補えた気がした。
目の前に国立競技場があるホテルに宿泊したのだが、本当はオリンピックだったのか…と思うとちょっと悲しくもあり、隣にある東京体育館では数年前にライブで仕事終わりに必死になって走って行ったな…ととエモくなったり。
結局、当日は手帳はあんまり書くことはできなかったが、帰宅してから、食べたりしたもののシールを貼ったり。
このコロナ禍は"失われた時間"と言われているけれど、わたしにとって今年の夏は、人生の大切な1ページになった。