

クローバーのチャーム
2013/02:STORY
サキエ
先日、兄の結婚式が無事に行われた。
兄は妹の私から見ると、とても子どもっぽい人で、よく言えば純粋、悪く言えば単純。
義理のお姉さんになる方はとてもすてきな人で、本当に兄にはもったいない。
式が終わった日の夜、両親と私が泊まっているホテルの部屋に、兄と2人で挨拶しに来てくれた。
その時、母とお姉さんが楽しそうに話しているを見て、あぁよかったなぁとしみじみと思った。
式や披露宴の最中は、晴れの日特有の高揚感で、あっという間に終わってしまった。
だから、夜のその瞬間が一番、私にとっては、家族になったんだと実感した時だった。
もともと兄とは離れて暮らしているので、私の生活が劇的に何か変わることはないけれど、一つの節目を終えて本当にほっとした。
家に帰ってから、引き出物のお菓子に付いていた、小さなクローバーのチャームをトラベラーズノートのしおりにしているリボンに結び付けた。
2人の幸せがいつまでもいつまでも続きますように。
心から祈りを捧げよう。